管理者はこのマシンを組むにあたり、オーバークロック状態で常用する事はあまり真面目に考えていなかった。事前にCeleron 1.2GHzのオーバークロック耐性情報をWebで調べ、FSBを133MHzにして1.6GHz動作させるにはそれなりの投資と運が必要であるという認識を持つに至った為だ。
今回使用しているマザーボードABIT ST6Eは、BIOS上でFSBを50〜250MHzの間の1MHz刻みで設定可能で、しかもCPU:SDRAM:PCIのクロック比を2:3:1/3:3:1/4:3:1/4:4:1の最大4種類から選択できる(FSBによって変化)。これは比較的高い自由度と言えるが、それでもPCIバスのクロックを標準の33MHzに保つにはFSBは100MHzか133MHzにするしかない(66MHzも可能だが無視)。その間の周波数のもとでは高め(3:1設定)か低め(4:1設定)にする事になる。33MHzより高い状態ではPCIクロックに連動する多くの機器がついて来られず壊れてしまう危険があり、低い状態では安定動作はするものの本来の性能より低速である為にシステム全体がパワーダウンしてしまう。たとえばFSB=120MHzに設定する場合、3:1設定でPCI=40MHzで動作させる(=危険)か、4:1設定でPCI=30MHzにする(=周辺機器性能低下)かの2択を迫られる。巷のオーバークロックユーザは当然のようにPCIクロックを上げて実験しているようだが、常用マシンのつもりで使うならば危険を冒すよりは標準のままで使った方が精神衛生上もいいだろう、という結論に落ち着いた。
しかし、である。せっかくマザーのBIOSに設定機能が付いてるのに使わない。なんかもう、これだけで人生の何割かを損しているかのような気分になったりする瞬間が誰しもある事だろう(ねーよ)。なので、「常用しない」という前提でちょっとだけFSBを上げてみる実験を行ってみた。ヒートシンクはCPU添付品のまま、当然コア電圧等もいじっていない。
| FSB(BIOS) | FSB(実測) | CPU(実測) | PCI(算出) | その他 |
| 100 | 101.53 | 1218.35 | 33.84 | 標準。でも何故かやや高めになる |
| 107 | 108.27 | 1299.28 | 36.09 | 特に問題なく使える |
| 112 | 113.52 | 1362.24 | 37.84 | オンボードサウンドの音にノイズが乗る |
| 117 | 118.02 | 1416.23 | 39.34 | サウンドチップ認識されず、その他の動作も怪しげ |
| 119 | N/A | N/A | N/A | Windows起動せず |
単位はMHz。FSB/CPU実測値はWCPUID 3.0fで測定。いまのところはこれだけである。表には無いが、この範囲ではCPU温度は有意な上昇が見られない。まだまだCPUには余裕がありそうだが、周辺パーツの方が先にやられそうで、コア電圧を上げてこれ以上を試すのは恐い。PCIクロックを低くし過ぎてもセルフチェックに引っかかってダメのようだ(119MHzで4:4:1設定にしてリセットしたらマザーがピーポーと警告音を発して停止)。3:1に戻してFSB=119MHzで起動したところ、Windowsの起動ビットマップが出て間もなくピタッと動作は止まった。巷ではだいたい定格のままで120MHzにて起動できているようだから、どうやら管理者のCeleronはハズレらしい。ま、これだけで判断できる訳でもないのだろうけれど、常用したけりゃ無茶するな、という警告ととらえ、慎ましく標準動作させておく事にしようと思います。